歯磨きや歯間ブラシ、フロスなどのオーラルケアは、虫歯の予防や歯周病の改善や予防に効果的なことは広く知られています。しかし、オーラルケアによって得られる効果は虫歯の予防や歯周病の予防・改善以外にもあることはあまり知られていません。

オーラルケアによって得られる虫歯や歯周病以外の効果ですが、まず挙げられるのが呼吸器系疾患の予防です。
呼吸器系疾患とは肺炎や気管支炎といったものですが、特に誤嚥性肺炎の予防にオーラルケアは有効とされています。
誤嚥性肺炎は、食べ物などと一緒に細菌が誤嚥されてしまうことによって肺が炎症を起こしてしまう病気です。高齢者の場合は死亡にもつながる、怖い病気の1つです。

オーラルケアがこの誤嚥性肺炎の予防に効果的な理由として挙げられるのが、口腔内の清潔を保つことができるということが挙げられます。
口腔内が清潔であることによって、口腔内の細菌が増殖しにくくなります。そうすることで肺へ細菌が侵入しにくくなるので、肺炎の発症リスクを抑えることができます。
また、オーラルケアによって歯や口の中を健康に保つことで、嚥下障害の予防にもつながります。

人は食事をする際、歯で食物を噛み砕いて飲み込むという動作を行っています。しかし加齢や病気の後遺症などで口腔機能が低下してしまうと、嚥下障害を引き起こしやすくなってしまいます。
そのため、オーラルケアをしっかりと行い口腔機能や口腔環境を整えてあげることで、誤嚥性肺炎などを予防することができます。